<Header>
<Author: 杜甫>
<Title: 宣政殿退朝晚出左掖>
<Format: 格式不明>
<Year: 1965>
<BookName: 唐詩選　下>
<Translator: 斎藤晌>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 宣政殿（せんせいでん）より退朝（たいてう）して晚（ばん）に左掖（さえき）を出（い）づ>
<BookPage: 110>
<UsedPage: 1>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
天門日射黃金牓，
春殿晴曛赤羽旗。
宮草微微承委佩，
鑪煙細細駐遊絲。
雲近蓬萊常好色，
雪殘鳷鵲亦多時。
侍臣緩步歸青瑣，
退食從容出每遲。
<End Poem>
<Translation>
御殿の門には日の光がさして、額の金文字がきらきら輝いている。春の日の空は晴れわたっているが、かかげられた朱雀の御旗に夕暮れがせまって陰影がひだをとっている。お庭にいちめん萌えいでた草はやわらかくにおやかで、うやうやしく腰をかがめると、地に垂れた佩玉がそのうえにそっと觸れる。大香爐からたちのぼる香の煙がほそぼそとたゆとうて、空中に浮かぶいとゆうともつれあって見える。
この蓬萊宮の上には絶えずめでたい太平の象とたたうられる五色の雲がたなびいている。あちれの高い御殿の一角には残んの雪が白く目につく。まだ暫くはあのままだろう。
自分の地位は低いけれども君側に侍することができる身分だ。宣政殿をさがって、ゆるゆると歩いて青く塗った扉のついた門下省にいちおぅ歸りついて後始末をする。
さて、いよいよ歸宅となってもどうも、おっとり落着いているので、退出するのがいつもおそくなる。
<End Translation>
<Formatted Translation>
御殿の門には日の光がさして、額の金文字がきらきら輝いている。
春の日の空は晴れわたっているが、かかげられた朱雀の御旗に夕暮れがせまって陰影がひだをとっている。
お庭にいちめん萌えいでた草はやわらかくにおやかで、うやうやしく腰をかがめると、地に垂れた佩玉がそのうえにそっと觸れる。
大香爐からたちのぼる香の煙がほそぼそとたゆとうて、空中に浮かぶいとゆうともつれあって見える。
この蓬萊宮の上には絶えずめでたい太平の象とたたうられる五色の雲がたなびいている。
あちれの高い御殿の一角には残んの雪が白く目につく。まだ暫くはあのままだろう。
自分の地位は低いけれども君側に侍することができる身分だ。宣政殿をさがって、ゆるゆると歩いて青く塗った扉のついた門下省にいちおぅ歸りついて後始末をする。
さて、いよいよ歸宅となってもどうも、おっとり落着いているので、退出するのがいつもおそくなる。
<End Formatted Translation>